[STAY] 他郷阿部家 / Takyo Abeke

 
 

島根の石見銀山の麓にある他郷阿部家。築230年の武家屋敷を家主である松場登美さんが10年暮らしながら再生した場所を宿として共有しています。夜は居合わせた旅人、家主の松場さんも同じ食卓を囲み時間を過ごします…まるでそこに暮らしているように感じられる…

 
他郷阿部家

他郷阿部家

 

金沢から車で7時間。北陸からはアクセスしづらい島根県。京都を超え、兵庫を超え…走れど走れどまだ着かない…。運転自体はあまり好きではないのだけど、移動中は日本語とオランダ語のラングエジエクスチェンジをしたり、彼の音楽談義を聞くというのは家にいるとなかなか取れない時間で悪くないなと思う。

 
数年ぶりの出雲大社。やはり好きです。

数年ぶりの出雲大社。やはり好きです。

 
 
出雲大社

出雲大社

 
 
足立美術館

足立美術館

 

せっかく島根にいくので、日本一の庭とも称される足立美術館の庭園に立ち寄り、辺りの民宿で一泊。翌朝出雲大社にお参りし、出雲民芸館へ。

今や、Google MAPがあれば今や何処へでもいけてしまう。私のマップは、世界中ピンだらけ。これが昔は、地図や標識をみての旅だったと思うと…エリアの地図を買って、ルートを決めて、高速の線を覚えて、サービスエリアの名前なんかも控えていたのだろうか…それはそれで楽しそうだけど、やはり大変だろうな。でも今は事前に情報を得ることができるせいで、旅が予測できてしまい、予想範囲内での旅になってしまうこともあるという点では、調べきれず行き当たりばったりに旅をする方が期待がない分、バイアスもなく些細なことにも感動できたのかなとか思いつつ…ないものねだりですね。話はそれましたが…

石見銀山の麓あたり、のそれらしい通りに入った。ここでいいのかなという場所に駐車。ヘトヘトでマップの矢印をおう…

 
あいにくの曇り時々雨。

あいにくの曇り時々雨。

 

お、ここか!と見つけ門を抜けて玄関に入る…

 
 
玄関に早咲きの桜。

玄関に早咲きの桜。

 

 
 
玄関入って正面の部屋に私たちは滞在しました。心想事成…そうなのです、そうなのですな。

玄関入って正面の部屋に私たちは滞在しました。心想事成…そうなのです、そうなのですな。

 
 
まだ春前の時期だったため古い家は寒いのかなと思っていたけど、ヒーターや薪ストーブでぬくぬく。お布団の中には湯たんぽが仕込んでありました。

まだ春前の時期だったため古い家は寒いのかなと思っていたけど、ヒーターや薪ストーブでぬくぬく。お布団の中には湯たんぽが仕込んでありました。

 

調度品は全て完璧な場所に置かれていて、掃除は行き届き、スタッフは優しく、いい匂いで、暖かくて。

 
 
キッチンからお風呂に向かう廊下。

キッチンからお風呂に向かう廊下。

 
 

お風呂は共有なので、時間の希望を伝えて譲り合いにて入ります。こういう体験はたまにありますが、誰も傲慢になる事なく譲り合うというのは「ああ、人間っていいな〜」と思う瞬間。

 
 
お風呂の準備中。薪の焦げる匂いとパチパチする音…

お風呂の準備中。薪の焦げる匂いとパチパチする音…

 
 
 
檜造りのお風呂は数年前にリノベーションしたそう。夜になると四隅にキャンドルを炊いた明かりが幻想的。

檜造りのお風呂は数年前にリノベーションしたそう。夜になると四隅にキャンドルを炊いた明かりが幻想的。

 
 
 
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夜は居合わせた旅人、家主の松場さんも同じ食卓を囲み時間を過ごします。自己紹介をして、一緒に乾杯をして家庭料理を楽しみました。美味しい。嬉しい、優しい味です。

私たちが滞在した時には、関西からの家族もいらしていて旦那さんはどうやらこういう時間が初めの体験で少し恥ずかしそうにぎこちなく話ていて、「でもこういうもいいな〜と言っているのが印象的でした。奥様はしめしめと思ったかもしれません。

地元で取れた食材を、地元で食べる。

地元で取れた食材を、地元で食べる。

 
 
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様々な日本の田舎が過疎という問題を抱えていますが、このエリアもその一つだったそう。

石見銀山の開発の時に栄え、豊かな町だったのが時代の流れとともに若い人は都会へ、古い家は壊されるか空き家のままで放置され…

そんな時に、旦那さんの実家だということで家主の松場さんらが移住し、そこで服のブランドを立ち上げ、田舎の暮らしを発信し、ボロボロだった阿部家を住みながら少しづつ直し宿として人を迎えます。今や、カフェやギャラリーができ、そんな流れからか全国的にも有名なベーカリーができたり、仕事があるので人が移り住み…人口は現象の一途をたどっていたのが、ある時から増え始め、今じゃ待機児童がでるほどのベビーブームなのだとか。(滞在の後すっかりファンになりまして松場さんの本を読んで覚えている箇所を記憶を頼りに書きましたが、正しいストーリーが知りたい方は本を読んでください。)

 
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食堂の机は廃校になった小学校の階段の壁をいたとして足は使われなくなった列車のレールをつけたものだったり。穴があいた障子にはパッチワークのように和紙が貼ってあったり。古いものに少し手を加えうまく生かし、心地よくかつ美しい。こんな空間を自分でもいつか作りたいと思いました。

 
 
古いガラスのパッチワーク。一つ一つはよく民家で見るようなもので、古めかしいな〜と思って見向きもしなかったものだけれど、こうパッチワークになっていると…まあ、なんて素敵なんでしょう。

古いガラスのパッチワーク。一つ一つはよく民家で見るようなもので、古めかしいな〜と思って見向きもしなかったものだけれど、こうパッチワークになっていると…まあ、なんて素敵なんでしょう。

 
 

朝食もみんなでテーブルを囲みます。お客の立場だと、時間までに起きたりすればいいのだけど働いている人は大変だろうな。寝静まった頃に掃除をして、まだ眠い中朝食の準備をして…でもそんな苦労を見せずにせっせともてなしてくれました。女中部屋に住み込みで働いている女性の笑顔は今も覚えています。

 
 
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